ワイヤー加工製品の取扱について

こちらのページでは危険の程度によって次の3段階に区分しました。

危険マーク 取扱を誤った場合、使用者が死亡、または重症を追う危険が高いと考えられている場合 絶対にしない 絶対に行っては行けない内容!
警告マーク 取扱を誤った場合、使用者が死亡、または重症を追う可能性が考えられる場合 ビックリマーク 絶対に行って頂きたい内容!
注意マーク 取扱を誤った場合、使用者が傷害を追う危険が考えられる場合、及び物的損害のみ発生が考えられる場合    
  • ロック加工ワイヤの蛇口の開き角度は60度以下でご使用ください。
  • %6x24A種 JIS G3525規格品による安全率6
  • ロック加工ワイヤの蛇口の開き

    玉掛索使用状の危険事項

  • 玉掛索は、使用荷重、つり本数、つり角度及びつり方を思慮して、安全率(安全係数)が6以上確保できるよう(クレーン等安全規則で決められている)選定してください。安全率が不足していると急激な衝撃荷重や損傷劣化などにより破断する恐れがあります。
  • つり角度は、できるだけ60°以内にしてください。つり角度が大きくなると玉掛索に大きな張力がかかり危険です。
  • 玉掛索の吊り角度
    2本吊りの場合
    つり角度
    30°
    1本のロープにかかる張力(使用荷重に対する倍率)
    0.5
    0.5
  • フック部などで、ロープを小さく曲げると強度が低下します。
    大きくできない場合は、低下率を思慮して玉掛索を思慮して玉掛索を選定してください。
  • フックを小さく曲げる
    6x24の場合
    ロープ経に対する曲げの大きさ(直径)
    1倍
    5倍
    10倍
    20倍
    強 度 低 下 率
    0.5
    0.5
    0.5
    0.5

    • アイ加工には、圧縮止めと手編み(アイスプライス)があります。手編みの場合はクレーン等安全規則第219条に規定された方法により、ロープ加工技能士の加工したものを使用してください。
    • 台付索は玉掛作業に使用しないで下さい。台付索には加工方法の規定がなく、玉掛け作業に使用すると抜ける恐れがあります。
    • 玉掛索は、1本吊りで使用しないで下さい。吊り荷が回転したり、加工部(特に巻差しの場合)が抜けたりして危険です

    台付き索は使用しない

    • 玉掛作業は、労働安全衛生法に定められた有資格者が行ってください。 吊り荷の重心判断や、吊り方を誤ると、大事故につながる恐れがあります。
    労働安全衛生法

    • アルミ合金で圧縮止めした玉掛索は、海水中では使用しないで下さい。アルミ合金が溶解して、ワイヤーロープが抜ける恐れがあります。
    • ワイヤーロープのねじれや曲がりが発生した場合には、修正しキンクさせないようにして下さい
    • 玉掛索は消耗品です。廃棄基準を超えたものは絶対使用しないで下さい。強度が著しく低下しているので大変危険です。
    • アイ部及び圧縮止め部の亀裂、変形、ワイヤーロープのずれ、又は著しい傷などが発生しているものは、絶対に使用しないで下さい。破断事故等の原因となり大変危険です。
    海水中での使用は禁止
  • JIS B8817ワイヤーロープスリングの点検、廃棄基準は下記のとおりです。ただし、断線の廃棄基準については、第二章、第二項を推奨します。
  • JIS B8817ワイヤーロープスリングの点検、廃棄基準
     
    内容 
    点検種類
    点検方法
    廃棄基準
    日常 
    点検
    ロープ 
    1.断線※1
    目 視
    素線がロープ1よりの間において最外層ストランド中の総素数の10%以上断線しているもの。又はロープ5より間において20%以上断線しているもの。
    2.摩耗
    計 測
    摩耗によって、直径の減少が公称径の7%を超えるもの
    3.腐食
    目 視
    腐食によって、素線表面にピッチングが発生して、あばた状になったもの。内部腐食によって素線が緩んだもの
    4.形くずれ
    目 視
    形くずれによって、キング及び著しい扁平化、曲がり、かご状などの欠陥が生じた物
    5.電狐又は熱影響
    目 視
    テンパーカラー又は溶損の認められるもの
    6.塗油の状態※2
    目 視
     
    7.アイ部、圧縮止部
    目 視
    き裂、変形、ロープのずれ、又は著しいきずなどが発生しているもの。
    金 属
    1.変形
    目 視
    曲がり、ねじれ、ゆがみなどが認められるもの。
    2.きず
    目 視
    著しい当たり傷、切り欠き傷などが認められるもの
    3.き裂
    目視又は浸透探傷※3又は磁粉探傷※4 き裂が認められるもの
    4.摩耗
    計 測
    き裂が認められるもの
    5.腐食
    目 視
    摩耗量が元の寸法の10%を超えるもの。全体的に腐食が認められるもの、又は局部的に著しい腐食のあるもの。
    ※1 断線は手で折り曲げて切断しておくのが良い。  ※2不足しているものは塗油する。
    ※3 JIS Z 2343( 浸透探傷試験方法及び欠陥指示模様の等級分類)による。
    ※4 JIS G 0565(鉄鋼材料の磁粉探傷試験方法及び欠陥指示模様の等級分類)による

    玉掛索使用状の注意事項


    玉掛索の使用に際しては、製品ラベル等によりワイヤーロープ構成、ワイヤーロープ径、破断荷重又は種別を認識してください。間違った玉掛索を使用すると、強度不足等により事故発生の恐れがあります。
    玉掛索種別の認識

    圧縮止め玉掛索の場合、アイ部の開き角度は60°を超えないようにして下さい。無理に大きなフックやピンを入れると、合金管が割れる恐れがあります。
    アイ部の開き角度

    圧縮止め玉掛索の場合、締結部を吊り荷のエッジ等に当てないようにして下さい。締結効率が低下し、抜ける恐れがあります。
    エッジにあてない

    酸やアルカリの腐食雰囲気や、100℃を超える高温雰囲気では使用しないで下さい。腐食、熱影響等により、強度が低下し危険です。
    酸やアルカリの腐食

    急激な衝撃荷重がかからないようにして下さい。玉掛索を鋭い角で曲げないよう、必要な場合は当て物をして下さい。
    急激な衝撃

    玉掛索は消耗品です。必ず保守及び日常点検、定期点検を実施し、損傷の程度を常に把握して使用して下さい。下記の点検表等を作成し確認しましょう。
    日常点検・定期点検
    日常点検・定期点検表
    点 検 項 目
    点検の種類
    点検方法
    日常
    定期
    ①断線
    目 視
    ②摩耗
    計 測
    ③腐食
    目 視
    ④形くずれ
    目 視
    ⑤電磁又は熱影響
    目 視
    ⑥塗油の状態
    目 視
    ⑦アイ部、圧縮止め部
    目 視

    玉掛索使用状の注意事項


    • 玉掛索のアイスプライス部は、素線のひげが出ています。
      直接手で触れないで下さい。
    • 玉掛索のアイ圧縮部は、ワイヤーロープの端部が出ています。直接手で触れないで下さい。
    • ワイヤーロープにはロープグリースを塗布しています。
      吊り荷や衣類等の汚れに注意して下さい。
    • 玉掛索は、電気溶接作業時等でスパークさせないで下さい。強度が低下し危険です。
    直接手で触れない

    運転時の注意

    新しいロープを使用する場合は、軽荷重・低速運転をしてロープをなじませてから正常運転に入る方がロープの寿命は長くなります。また使用前に使用荷重よりも少し思い荷重を数時間かけて、ロープの初期伸びを取れば更に寿命を延ばす事が出来ます。実際に使用する場合は、荷重荷運転・振動・高速移動・衝撃などを裂けるよう特に必要です。
    過荷重を裂ける 振動させない 新品のロープに取替えたら↓
    新品のロープ
    軽荷重な物を、低速で上下させロープをなじませます。
    過荷重を裂ける 振動させない
    高速移動をさせない 衝撃を与えない
    高速移動をさせない 衝撃を与えない
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