ロープの構成は、ストランドの数と形、ストランド中の素線の数と配置、繊維心入りか、ロープ心入りかなどによって変化しますが、ここでは一般的なロープの構成について説明します。 ロープは、図に示すように数本~数10本の素線を単層または多層により合わせたストランドを、通常は6本を心綱の周りに所定のピッチでより合わせて作られています。
JISG3525 6x19 | JISG3525 6x24 | JISG3525 6x37 |
---|---|---|
6×19 O/O 用途:林業用作業索など |
1×127 G/S 用途:橋梁用など |
6×37 O/O 用途:玉掛索など |
JISG3525 8x19Seale | JISG3525 6x29IWRC | JISG3525 6x37IWRC |
---|---|---|
> |
||
8×S(19) O/O 用途:エレベーター用など |
IWRC 6×Fi(29) O/O 用途:クレーン巻上用など |
IWRC 6×WS(36) G/O 用途:係船索など |
6x7(6/1) | 6x36IWRC | 6x36 |
---|---|---|
サンロープ 6×P・7 C/L 用途:索道用支索など |
サンウォーリントンシール IWRC 6×P・WS(36) O/O 用途:クレーン用起伏索など |
サンウォーリントンシール 6×P・WS(36) G/L 用途:スキーリフト用など |
19x7 | 19x39x7 | 3x40 |
---|---|---|
ヘルクレス19x7G/O 用途:ボートフォル用など |
サンナフレックスロープ p.s(19)+39x9.7 用途:クレーン巻上用など |
シングルロープ 3XF(40)0/0 用途:係船索など |
一般的には「ロングピッチロープ」と呼ばれています。 6ストランドロープでストランドピッチを短く、ロープピッチを長くすることにより、自転しにくくしたロープです。
6x29(147+7F/1) | JIS6X31IWRC |
---|---|
サンロープ 6×P・7 C/L 用途:索道用支索など |
サンウォーリントンシール IWRC 6×P・WS(36) O/O 用途:クレーン用起伏索など |
ステンレスロープは、耐食性、耐熱性、非磁性などにすぐれた特徴を有するロープで、腐食の激しい箇所、高熱の場所および非磁気性を要求される箇所などに使用されます。
ステンレスロープの構造には、各種のものがあり、また、ロープの芯には、IWSC、ポリプロピレンなどの合成繊維、または麻などの天然繊維が用いられます。
原料はSUS316、SUS304を使用しており、その化学成分は下記のとおりです。
海水中で使用する場合、ステンレスロープは、従来の亜鉛めっきロープに比べて約10倍の寿命があります。また、硫酸工場のように硫酸の影響の多い場所では、SUS316が特に効果的です。
5%の硫酸の沸騰液中での腐食試験結果の一例を示しますと、次のとおりで、その耐食性の大きい事がわかります。
上記のように18-8系のステンレス鋼線を使用しているため非磁性ですが、鋼種によってその透磁性が異なり、SUS304では20以下、SUS316では2以下の透磁性率を示しています。 したがって、ロープの磁性が問題となる場合には、これらの点をご考慮の↑、鋼種のご指定をお願いします。